MUKU-DATA  欅:曲がり梁  4.2m φ360mm前後

先日、杉井建築さんと一日かけて材の確認、材探しを行ったのですが、
その中の難題の一つに曲りのある梁材4本っていうのがあった。
曲がりのある梁と言っても、少しだけ盛った梁ではなく、
求めているのは曲り勾配もきつく縦横に曲がった梁、「ぐにゃぐにゃした梁」
である。
随分前から言われていてなんとなくゆる~く探してはいたが、
なかなか探すとそのようなものは見つからずいよいよ切羽詰まってきて
一日、材探しなどを行った。
過去、良く意識してやっていた太鼓梁は、米松丸太のB材(直材ではないもの)を
タイコ梁用に製材したり、
杉の根曲がり部分を利用して少し盛らせてみたり・・
これは当時手刻みの頃の大工さんからの要望も多く理にかなっている梁材だと扱っていたが、
今回のようなグニャグニャ梁は過去言われた事がないもので・・・
県森連にもいまいち適材はなく・・
さてと・・・と一日巡り、県外の知り合いにでも相談しようか・・など
夕方帰ってきて思っていたら、
ひょんなところで見つかった。
グニャグニャした梁材は大きな木の枝でないとそれほどの曲りが出ないようだ。
通常、曲りのある枝などは、配送するにも多く積めないし、
細かく切断して薪行きなどが多いようだが、
まさに適材というのがちょうどいいサイズで4本あったのは
奇跡的という感じ。
やはり求めれば呼び寄せられる。
この欅が呼んでくれた感じで少し鳥肌がたって感動した。
県森連、ないないない
呼んでくれた奇跡の4本
斑鳩建築さんが作った越後森林館
この大きな木に向き合い組み上げる精神と技術には
何度見ても溜息が出てきます。

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